少年サッカー上達計画 ・トレーニング・指導法を極めよう!
あなたのお子さんは正しいトレーニング、順調に上達していますか? 日夜少年サッカー指導、研究に余念のない男ハラサワが、サッカー少年達の少年サッカーの上達法を検証します。
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Author:orefc
ハラサワ

インテルの選手の名前が全員言えないのにインテルユニフォーム大好きのサッカー指導者。
「ひとりひとりの個性を伸ばすサッカー指導法」を研究中。(写真は幼児サッカークラブCFS杯準優勝の集合写真)

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2年生主体の大会に1年生が大健闘しました。【W.O.FU8代表】
2年生主体の大会に1年生が大健闘しました。【W.O.FU8代表】

私の指導している子達で構成されるW.O.Fというサッカークラブですが、サッカークラブとして立ち上げたのは今年度からなので昨年の4月からになります。

なので、クラブの中には大きな学年の子はいません。今までの子達はだいたい3年生ぐらいになると大会に出れる市協会に属するクラブに移籍していく流れが多かったのがその原因ですが、昨年から幼児クラブが良い成績をだしたこともありクラブチームを結成する流れになりました。

今年も来年度に向けて市協会に加盟申請したものの、2年連続の謎の否決。1年目での加盟申請では「そんなサッカー以外にいろいろなスポーツをやってるような中途半端なクラブに私達サッカー専門集団が負けるはずがない」というような事を昨年の市協会の代表者会議では相当馬鹿にされたらしく悔しい思いをしてました。

それ以上に悔しいのは、協会から否決されたという事をネガティブな感じで伝え、「あんな協会に加盟していないクラブ、将来性がないから辞めて違うクラブに入りなおしたほうが良い」というような事を言われ続けたことでした。
私が怒っているのではなく、ここでサッカーが好きで頑張っているサッカー少年達を侮辱するような発言には本当に情けないとしか言いようがありませんでした。こんな奴らが同じ地域で少年サッカー指導をしているのかと、本当に怒りの感情しか沸いてきませんでした。

しかし、クラブを立ち上げたばかりでまわりのクラブよりも試合や大会に参加する環境は整っていません。将来のビジョンも打ち立ててはいますが、思ったとおりの試合数、大会数を作ることが夏前までは困難でした。その間にひとり、またひとり 環境の整っているクラブに移る子が出てしまいました。そしてその子達がクラブを移れば当然のようにまた市協会の人間達がこのクラブの誹謗中傷キャンペーンをはじめる。
正直なところ毎日が、いじめ大好き人間達によるクラブ潰しとの戦いでした。

自分達で新しいクラブを作っていこう。という気持ちの中でやっぱり新しいものよりも既存のも完成品を選ぶ人達の選択も間違いではないと思います。しかし、このままではこの地域のサッカー環境は凝り固まったものになってしまう。もっと違う形のクラブがあっても良いし、日本サッカー協会自体が「総合型スポーツクラブ」を奨励しているのだから、私達がその形にチャレンジする事は、そんなに外れていないはずなんです。

外側はよかったとして、おかしくなり始めたのはクラブ内の保護者に外側の情報が入ってきたり、またそこから疑心暗鬼になりクラブの中傷が少し出始めてきたときです。これに対してはかなりショックでした。目の前にいるクラブ、指導者を見ても誰が言っているのか分からない噂話が勝ってしまうのかと、正直なところこのあたりから生きていても楽しくないと思うようになることが増えました。自殺までは考えなかったけど、「俺のやっていることは意味があるのだろうか、頑張っても結果を出しても無理なんじゃないだろうか。」
と、精神的にはかなり追い込まれていきました。

それでも、やはり信じて絶対に裏切らないのは自分だけなのですから、頑張るしかありません。
昨年、準優勝だった年に1回の神奈川県内の大きな幼児大会の優勝めざし頑張りました。結果は見事に全勝優勝。これで何もかもが変わると思っていました。

もちろん良い方向にです。

実際は逆に進んだというか。。。

それはなぜかというと、今まで「W.O.Fなんて弱くて相手にならない」というような誹謗中傷をしてきた人間達の言っていることがどれだけいい加減なことかまわりが認知し始めたとき、今度は違う誹謗中傷キャンペーンをしてきたのです。それは今までの何倍も必死に言いまわったのではないでしょうか。

私達が出してきた事実、結果と心無い人間達が出してくる作り話で、混乱がおきはじめました。と、と共にやはり、教え子の保護者の方たちは目の前のこのクラブ、指導者のどこを見ているのだろうか。とその事がいちばんショックでした。
あなた達の眼で見てそんな事実どこにもないだろう!と。
ただ、その噂話では「影で隠れてきたない事をしている」というような噂らしいのでそれを信じた人もいるようです。

結局私の教え子達の事を想っての発言などは信じず、誰だか分からない本当はその子のことなんてどうでもよい、そのクラブが潰れればというような何もあなたの子には得のない情報を信じて去っていこうとしている人達がいます。私は残念で仕方がありませんでした。

真剣に教えて、みんなで目標に向かって頑張って、それを達成する。もちろん、その中には個々のサッカーの成長、人間的な成長をしながら進む道。
その気持ちがまったく伝わらないのか。もうそれならば全身全霊をかけて子ども達に指導などするものか。とだんだん心が荒んでいきました。

でも、その逆の人達もいました。私を信じてついてきてくれる人達です。
このクラブは夏をきっかけに変わりました。私の心の変化もありますが、「保護者が理解を示さないならば、もう子ども達と共に進もう。それでダメならもう終わりだ」と決め、子ども達に説明をぜんぶすることにしました。

目的が違うなら、君の目的に合うクラブに行ったほうがいいよ。

と、はっきり言うことによってこのクラブで本気でサッカーをやりたい子が残ってくれればよいと思うようになりました。知らない奴からくだらない噂を流されて辞めていくのであればはっきりと私から言って、ここが合わないならば辞める。というのであれば、それで納得がいきますので。

それから辞める子が出なくなり、それと共に、クラブがだいぶ変わってきました。保護者が理解を示そうと私のやる事に対して口を出さなくなってきたこと、市協会の連中による外側のくだらない誹謗中傷にふりまわされなくなったこと、そして、子ども達が真剣に頑張るようになってきた。という事です。

これによりやはり、練習の質も上がるようになりました。そしてなによりも私が指導をしていて「この子達に指導していて楽しい」と思えるようになりました。

小学生のはじめての大会参加となったのは昨年の12月に行われたクリスマスカップです。 いつも年上とばかりやっていたので、今回は同じ2年生同士の戦いという事もあり、みんなで本気で優勝を目指しました。
この前も少し書きましたが、今の2年生は大会を経験したことのない子達、逆に1年生は幼児時代に大会にも何度も参加した子達。

その中でも、夏から加入したフォワードのゆうほという子がいるのですが、まわりからも「なんか入ってきたあの子はズバ抜けてうまい」という評価をされる子で、たしかに点を取りまくっていました。
ただし、物凄い弱点がありました。それは、

本番に弱い

と、いう事です。最後の最後でめちゃくちゃになるんです。キーパーにシュートを当てまくる。あげくの果てにはシュートする際に空振りして転ぶ。
「地に足がついていない」とはまさにこの事で、いつもとは全然違う彼のプレーをこの大会で目の当たりにするのです。

みんなで優勝を目指して頑張るという中、ゆうほのメンタル面の弱さは本当にショックを隠しきれませんでした。「いい加減にしろっ!」思わず叫んだりもしました。
たぶん、他のコーチだったら叫びもせず、ただベンチで座らせておくだけだったのかもしれません。だけど、私は出し続け、彼に罵声に近い声援を浴びせ続けることにしました。

私は以前にメンタル面の弱い子がいることを知っていました。

ひとりは現在6年生のやひろです。彼は違うタイプではありますが、一度ミスをするとそれにとらわれて調子がおかしくなっていくタイプ、また、やはり大事なところで逃げ腰になるタイプでした。今は、完璧ではありませんがメンタル面を克服し、活躍するようになりました。

もうひとりはそれは酷い選手でした。
試合になると、それはゆうほと同じで何をやっているのか分からない。試合に出たいのか出たくないのかも分からないような動きの鈍さ。なのにマラソン走れば1位だし、紅白戦ならハットトリックみたいな。

そして、彼は大人になって社会人サッカーチームを作るのですが、公式戦5年間無得点。たしかにフォワードではないのですが、足の速い選手なのでスルーパスの受けや、突破により何度となく得点する機会は何度もありました。しかしキーパーに当ててしまうのです。

彼は6年目、チームの残留するか、昇格するかという大事な試合でようやくその呪いを解いて、後半終了間際に逆転決勝ゴールを決めました。その後ですが、呪いがなくなると難なく点を取れるようになったのです。

まあ、言うまでもなくそのメンタル最弱選手とは原澤祐介、私自身なのです。

なので、ゆうほのあのなんかフワフワした状態がどういう状態なのか分かるんです。おそらく呼吸しても息苦しい、走ろうとしても足が物凄く重たい。そんな状態に陥ります。

そして何よりも苦しいのは、そういう状態になっていることをまわりに理解してもらえないことです。

ただ、「分かっているから安心しろ」なんて言われたら余計ダメなんです。「できなくてもいいんだ」と思ってしまう。それも期待されなくなった証拠みたいになってしまう。
私がガキの頃に監督にしてもらいたかった事は、相手にされずにベンチに座らされる事ではありません。あれではサッカーが嫌いになります。

では、どうしたらよいのか。

罵声の中、彼を信じ、試合に出し続けることです。もう挑み続けるしかないんです。
クリスマスカップも彼のそういういつもの状態とは違う中でのサッカーで全体で5試合中、7得点しかチームは出来ませんでした。結果は16チーム中、7位。

その後、彼はここのクラブで新設された「特別強化クラス」というクラスに弟のがくとと入りました。それはふたりともかなり練習に来ました。難しい練習を6年のやひろ達とやってきました。 練習すれば克服するのかと思ったら今度は練習でも試合の兆候が現れ始めました。
私のときは練習では常にMVPレベルだったので、これは重症だと思いました。

私の場合とも違い、追い詰めすぎたらいけないんじゃないのか。と、思いはじめてきました。
私の1番したくない事は、私によってサッカーが嫌いになってしまうことです。しかも彼のように努力家の子が嫌いになったらそれは人を殺した事に匹敵するとすら思います。

しかし、ゆうほは真剣にサッカー選手になることを夢見ています。このメンタルの呪いに1日でも早く抜け出せない限り先は絶対にないのです。保護者ともその事を話し、この次の大会どうするかを話しました。

最近は、自分でも嫌になるぐらいの鬼監督なので、知らない人から見ると虐待しているように見えるかもしれません。ただ、私は相当子ども達とは対話します。「君たちがやりたい事を実現させてあげるから。ただ、歌を歌いながら大会に優勝したいなんてのはありえないから」と。 彼らが厳しくても強くなりたい。というので鬼監督をやっています。
正直なところ、こっちが耐えられない。長嶋、星野と野球日本代表のプレッシャーで体を壊したのも自分でやってみて理解できました。

それほどの監督ではなくても、「子ども達の夢を裏切らない」という意味では地域の監督も日本代表も同じです。そのくらい私は入り込んでいます。

クリスマスカップまでは、やはり「このクラブは強い」と思っていたと思います。しかし、結果が露呈することで疑いは出てきます。これは日本代表を見てもそうですよね。
しかし少年サッカーは6年間という中でどうチーム、選手を育成していくかなのでその場その場での判断は確かに危険です。
しかし、それでも勝てると思っていたと思います。

私もあまり言い訳したくないのですが、「こちらは1年生ばかり、相手は2年生だったので来年はブッちぎって優勝します」と。今年も文句なしで優勝するつもりでした。なので私の責任です。

まあ、敗因は簡単に言えば「足し算名人」であるウチと、「掛け算を覚えた」相手2年チームでは、足し算を頑張っても掛け算の早さには勝てない。ということでした。
掛け算を教えなかった私のミスです。

今まで培ってきた足し算にさらに磨きをかけて挑めば、掛け算にでも対抗できると思ったんです。足し算とは「人を多くして戦うサッカー」肉弾戦みたいなものです。
掛け算とはまわりを見て、パスをつなぐダイレクトプレーですね。

そして、少し守り方が引き気味過ぎてそれもやられた原因でした。守備力が高い子を一番後ろにおいて守ろうとしたのがいけなかったのです。その子は鉄壁と言うよりもアプローチの速さとカバーの意識で守る子なので、最後尾だとたしかに良さが出し切れなかった。
また、フォワード陣の不調から守りに負担がかかりすぎました。
それ以上にキーパー不在というのが大きくのしかかりました。失点のほとんどが「えーーっ」と思うようなボールをキーパーが取れなかったことです。誰が悪かったわけでもなく、誰もがキーパーをやったらそんな感じでした。

今回の大会では、その部分の修正、そして「掛け算の導入」がテーマになりました。
先日その事はブログに書きました。「顔を上げろ」ではなく「首をふれ」というようなことでまわりを見る習慣をつけました。その練習を徹底してやっています。

大会の前日、彼らは後輩達である幼児クラブの子達と対戦、結果は3-5で負けました。
彼らの付け焼刃である掛け算サッカーでは、身に染みている幼児たちの足し算サッカーに負けてしまいました。まあ、自分達の以前のプレースタイルにやられました。

もちろん負けない方法としては自分達の伝家の宝刀である足し算サッカーをやれば勝てましたが、やりませんでした。また、この試合では子ども達に話をさせ、子ども達でポジション、戦い方を決めさせました。その為やはり大人の知恵の入っている幼児クラブには勝てませんでした。

結構ショックを隠せない顔を彼らはしていました。私は「明日の大会のために5つテーマを決めなさい。」と全員でまた話し合わせました。
1年生が自分達で決めたことは、

・スペースをみつける
・首を振る
・声を出す
・守っているときに中にボールを入れない
・カバーをする

という事でした。約束として明日の大会に来たときにはそれをノートに書いて私に見せなさい。と宿題を出しました。

その後、ゆうほを含む特別強化組とはさらに最後の練習をして次の日の大会へ。

【大会当日】
本来2年生はもっといるのですが、2年生の多い子の通っている学校でマラソン大会があるらしく欠席していたので、2年はゆうほひとりだけ。他は全員1年生と年長の子がひとり。

作戦は金曜日からほぼ固まっていました。その守りの強い幼児クラブ時代からの主軸のひとり、りょうすけ(1年)を2列目に置き、ゆうほ(2年)をボランチの位置に置いて攻撃をさせる作戦。 しかし、本当のセンターバックはりょうすけで、フォワードはゆうほという、変則的な作戦を取りました。
私の指導なので、攻撃力はあまり高い子がいません。ひとり守りも攻撃も強いしょうや(1年)がいるので彼をフォワードに。ちょっとカバーの意識が強すぎて彼は戻ってきてしまうのが弱点でもありますが、危険なときは助けてくれるので頼りがいがあります。

キーパーはドッジボールでボール投げができるゆうほの弟のがくと(1年)を。キーパーはほとんどやったことないみたいですが。棄権なのはボールをキーパーが取った後にPKみたいになってしまう事なのでこれだけは避けたかったのです。ただ、がくとは集中したら結構止めてくれるかもという期待がありました。

そして大会ははじまりました。厚木のブラックジャガーさんというクラブがこの前クリスマスカップで同じトーナメントに入ったのに戦えなかったので参加しませんか。と、声をかけてくれて実現しました。クラブを立ち上げたばかりの私達にとっては本当にありがたい限りです。
U8の大会なので2年生のクラブとの対戦。正直なところ惨敗して「また来年頑張ろう」なんて結果だってありました。

まずは4チームで順位を決めて、1、2位が決勝トーナメントへ。というリーグ戦。初戦はちょっと前にたまたま戦ったチームとの対戦になりました。結構テクニックもあって強いチームです。この前も結構接戦で勝ちました。

で、試合が開始しますがことごとくというか、予想通りと言うか。。。ゆうほが再三にわたりシュートをキーパーにぶつけます。シュート前に目をつぶって蹴っているのではという程、入りません。「自分から逃げるなっ!」私が叫びます。
正直あんな事を言っている監督見たことないし、まわりからも意味不明な男と思われていたことでしょう。

それでも前半ダメダメで、そこを救ったのがしょうやでした。彼は2回来たチャンスを2回ともきっちり決めてゲームを作ってくれました。ゆうほは前半で交代、りんたろう(1年)を投入しました。正直、後半は2年生チーム相手に全員1年で挑みました。
正直怖かったですけど、ゆうほのあの調子では一度下げないとダメだと思い勝負しました。 結果は1年生が頑張って4-1で勝ちました。りんたろうの投入も結構成功し、追加点に結びつきました。

2、3試合とも大量得点で7-0、5-1と勝ちました。しかし、ゆうほの調子はいまいちで得点はするものの、めちゃくちゃなんです。彼が本来の調子でちゃんと入れてればこの倍の点が入っています。そのくらいシュートをキーパーに当てています。

大会前の不安は消え、決勝トーナメントに1位通過することが出来ました。 しかし、準決勝の相手はとなりの市のチームで強くて有名なチーム。春に練習試合をしましたが負けています。
とにかく、決勝戦まで行きたかったので「これがお前達の決勝戦だと思って全部使い切って戦え」と送り出しました。

相変わらず緊張の呪いが解けずにぜんぜんゆうほは得点できません。それに反して、しょうやとりょうすけが頑張ります。前半は2-1でリード。さすがにしょうやも緊張してきたか、シュートが入らなくなってきました。ゆうほはもっと決定的なチャンスを2度外し、あれが入っていればこんな苦しい状態で後半を迎えずに済みました。

後半はいきなり3点目を叩き出します。しかし、1番恐ろしいのは2点差で勝っているときだとサッカーではよく言われています。とにかくすぐに4点目が欲しかったのですが、また、ゆうほが得点できない。

そんな中相手に2点目を入れられてしまう。もう私自身もちょっと訳が分からない状態になってきていました。「とにかくしっかりカバーして点を入れろ」

その後もなんどかチャンスは来たのに追加できない。そして試合終了10秒前に3点目を入れられてしまい、PK戦に。。。
おいおい、絶対に勝てたからこの試合は。。。

呆然としていましたが、PKは開始されます。キーパーはここはゆうほに変えたほうがよいのかとも考えましたが、そのままがくとにやらせることにしました。後々聞きましたが、PKなんてやったことないみたいです、がくとは。

しかし、1本目のシュート、結構強烈でしたがしっかり前にはじき返しました。
こっちの一本目は誰が蹴るのかわかりませんが、出てきたのはしょうやでした。
彼の左足からのシュートは物凄い良いコースでゴールネットを突き刺し、1-0。
そして2本目ですが、相手選手のシュートが外に外れ、次にこちらが入れれば勝利です。 出てきたのは、ゆうほでした。

また、とんでもないことになるんじゃないのだろうか。。。と不安もよぎる中正直、マジで誰に対してなのか分かりませんが手を合わせて祈ってしまいました。
ゆうほの蹴ったシュートはサイドネット突き刺したんじゃないかぐらいの良いコースに低い弾道で飛んでいき、見事にゴール。
と、いうかそんなの蹴れるなら試合でやってくれよ。。。と思うばかり。
死闘の末、決勝戦へ。

私自身ここで死にました。自分もこの準決勝にすべてをかけたため、もう気力がなくなりました。もうひとつの試合の審判をして、決勝の前に3位決定戦があるのでその審判もしました。 予選の初戦で戦った同グループのチームが3位になりました。

さて、いよいよ決勝です。私は子ども達に「もう君たちが優勝したいと本気で思って戦うか、もうどうでもいいと思って戦うかどうかだから自分達で決めてやりなさい。」と話しました。

「優勝したい」というので最後に私を含めて円陣を組み、5つのテーマを確認して「優勝するぞっ、オー!」とみんなで声を出しました。

対戦相手は見るからにこっちの子達よりもひとまわり大きい子達でした。作戦としてはキーパーからのロングボールで攻めてくるチームで、そのカウンターをこちらのちびっ子達が後ろにこぼさずに対応できるかという事が課題です。

試合開始、すでにりょうすけは準決勝の後半から様子がおかしい。たぶん、集中が切れてしまったのです。本来の動きがほとんどありません。しょうやにしても見てて分かります。なんか決勝戦になってやたら顔が強張ったというか緊張していて動きがこちらも変。

それでもとにかくしっかりカバーをして前線にボールを送り出して攻めるサッカーを続けろということで頑張りました。ゆうほの蹴ったシュートもキーパーではなくコースを狙って外したシュートなので、これは良い訳です。考え中での失敗なので。

そんな疲労と緊張の中、よく守っていたのですが前半の終わり間際に相手選手とぶつかりフリーキックに。そのフリーキックを決められて0-1で前半終了。 ハーフタイムのときに私はこう言いました。

「あの1点はしょうがないし、カバーもしっかり出来ていたから流れの中では決められていない。攻撃の方法も悪くないし、今日の大会の中で1番良い試合が出来ているからそのまま頑張り続ければ勝てる。」と話しました。

かと言ってやはり1年生たちの疲れは目に見えて分かります。後半しっかり戦えるのだろうか。幼児クラブからの主軸ふたりが精神状態ギリギリで頑張って守る中、ついにあの選手が目覚め始めました。この大会の決勝後半0-1という状況の中で。

そうです。ゆうほです。今までのあのミスが嘘のように、ドリブル突破からゴール隅へシュートを入れました。それからゆうほの得点ラッシュは止まらず、ゴールし続け、終ってみれば4-1。

優勝しました。クリスマスカップの3倍以上の23得点を叩き出して。

優勝と共に、ゆうほの呪いが解けた試合でもありました。この呪いはまた戻るのかというと、私は戻ることはないと思います。もう一度克服してしまえば、次からは自分の調子で戦えるようになり、彼の本来の力を発揮し続ける事でしょう。

そして、もうひとつこれは私やこのクラブを信じて戦ってくれた子ども達、そしてその保護者の勝利でもあると思います。当然と言えば当然なのですが目の前にある現実を信じてついてきてくれて本当にありがとうと言いたいです。
その現実すら信じられずに去っていった人達もいたので、今回は本当に選手、保護者に感謝したいと思います。

dr


やはり、何かの大会で優勝すると「自分達は出来るんだ」という自信につながります。自信のある中でのトレーニングは簡単なことをやっても結構上達率が違うんです。それに怒られても真剣に話を聞けるようになりますし、保護者も「ハラサワコーチの言う事をもっとよく聞きなさい」と言ってくれますからね。

たしかに、この1年生の子達はバリバリのサッカー馬鹿の子達ではないんです。だけどここまで頑張れてしまうのは、指導が適格だった。と言いたいのですが、それ以上にいえるのは「付き合いの長さ」でしょうね。
彼らが年中でサッカーをはじめて、初日にやったゲームはもちろんめちゃくちゃの試合で、サッカーとも言えないような試合でした。その2ヶ月後にお母さん達に「ようやくサッカーっぽく見えるようになってきましたね」と話した日のことを私は良く覚えています。

その年の秋には小学生が足りないので試合に出た子もいましたがぜんぜんダメというか先輩達がダメで良い思いをしませんでした。そこで小学生の数人は辞めていきましたし。
それでも幼児の子達は私と共にサッカーをし続けました。

昨年、年長になった秋に県の強豪チームに負けてから彼らとは大会に向けてのサッカーにチャレンジしました。それでも週1の練習です。小学生とやっても勝って来たし、幼児との試合ではその後負けなしで卒園することになりました。

小学生になって彼らはここに残るか、地元のクラブに残るかの選択に迫られました。先ほど書いたとおりです。残って、私のサッカーを信じて一緒に進み続けてくれてありがとう。と、その気持ちしかないです。

彼らに恩返しできる事と言えば、私も逃げず権力に負けず戦い続ける姿勢を見せ続けること。そして最高の指導によって、彼らの個性を最高に引き出し、伸ばし、人間として成長させてあげることです。そしてその中での「サッカーの楽しさ」を教えることだと思っています。

昨日は記念撮影をした後、ビールかけはできないので「ボールぶつけ」をしました。
誰にボールをぶつけるのか? この鬼監督に15秒間ボールをぶつけ続けてよいと。
その時の子ども達の目の輝いていること。。。「そんな事は大事なコーチにはできません」と言った子ども0です。やる気満々でどう当てるか練習しはじめる始末。

「優勝したぞ、オー!」の掛け声によりボールぶつけスタート。15秒間ひたすらかがんで子ども達の楽しそうに私にボールをぶつけまくる15秒間を耐えました。

もう、本音は鬼監督はやりたくないですね。勝っても負けてもいいから適当にやって楽しもうぜーみたいなコーチになろうかなと。本気できついです。

そんな気持ちの中、ひとりのお父さんが私のところに閉会式前にやってきて、

「みんなハラサワコーチの事が好きで頑張って優勝できてありがとうございました」みたいな事を熱く話しかけてきました。もうその時のそのお父さんの熱さは物凄く伝わってきたのですが、もう私はホセメンドーサと対戦した後の矢吹丈のような状態に近かったので、フラフラになりながら、

「こんな鬼みたいな男を本当に好きなのでしょうか。。。」と。正直優勝は出来たけど、他の楽しそうにやっているクラブを見て自分は間違っているんじゃないかとも思いました。

「それだけきびしくしてくれるから好きなんですよ」と、そのお父さんが。

この言葉で生きていて良かったと思いましたね。正直にそう思います。
自分のこの指導理念が指導している子達、保護者に理解してもらえたのだと、相手に言ってもらえたとき、本当によかったと思いました。

私は綺麗ごとが大っ嫌いな人間で「ダメなものはダメ」としか言えないし、「良いものは良い」としか言えない性格なんです。だからこそ地元の協会からもそういう攻撃を受けてしまうわけですが。

ここにいる子達、保護者に私が伝えたいのは「本当の意味でサッカーを楽しむってどういうことか」を伝えたいのです。
たしかに、ふざけてボール蹴って入って、イェーイ!でも楽しいことは楽しいかもしれませんが、これは幼少期の楽しみ方であり小学生、中学生、大人へと進む過程でそれは「楽しむ」ではないのです。

楽しむとは「チャレンジすることを楽しむ」のだと私は思っています。自分を成長させパワーアップさせる楽しみを子ども達に伝えていきたいのです。

そして、どう考えたって人生そのものが戦い。少しでも逃げ腰になればいじめられる事だってあるし、弱気になればひきこもってしまう。それが人間の弱さです。ちょっとでも気を許せば悲劇が待っている現実。

私の教え子達にはそうはなってほしくない。すべてのものに対して立ち向かい、戦って欲しい。そこで負けることはぜんぜん良いと思います。とにかくあきらめずに戦って欲しい。そういう子達であって欲しいし、そういう大人になって欲しい。私はそう願っています。

そして、そのチャレンジ精神が彼らにも芽生え、自分達で勝ち取った今回の優勝。1年生達は来年夏と冬に大きな大会に参加する予定になっています。その時は、言い訳なしの同学年の中での対戦です。もちろん、冬にはクリスマスカップもあることでしょう。

彼らが「平塚にW.O.Fあり」と知らしめてくれることでしょう。
今回も、他チームから「W.O.Fってどこのチーム?」と噂されたようです。

市協会はそういうチーム書類上まったく不備のないのに意味不明の否決をしたのです。
普通は「喜ばしいこと」であって「市内に優秀な子達がいる」と市全体での選手育成などを考えれば逆に「協会に入って市のサッカーを盛り上げませんか」と言うぐらいなのに、やることと言えば、誹謗中傷の一点張り。。。

しかし、今回のブラックジャガーさんのように誘ってくれる他市のクラブに私のクラブは助けられています。やはり立ち上げたばかりのクラブですからどうしてもまわりのクラブよりもスタッフも少ないし、ご迷惑をおかけしてしまう事もあると思います。

だけど「いいんですよ、頑張りましょうね」と暖かく迎え入れてくれるクラブの方たちには本当に感謝しています。

私の求めていたサッカーとはこれなんです。たとえ、日常で喧嘩していたとしてもサッカーするときだけは中断だ。みたいな。
特に、子どものサッカーを大人の喧嘩にまきこむことはないです。

そこに関わる大人がそりがあわなかったって、子ども達の笑顔を作るために私達は少年サッカーの環境づくりに携わっているのではないでしょうか?それがサッカーなのだと私は思っています。

これからも、地元もそうだし、全国の少年サッカー環境の充実のためにも頑張って行きたいと思います。サッカーとはみんなで支えあうことなので、これから恩返しに向けても頑張りたいと思います。

ブラックジャガーのみなさんをはじめ、クラブの内外に問わず、今回の大会で関わってくれた皆様に心から感謝します。
ありがとうございました。



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